「うちは風通しが良い会社です」と思っている会社ほど危ない理由

はじめに:「うちは風通しが良い会社だから」
経営者の方とお話ししていると、
こんな言葉を耳にすることがあります。
「うちは風通しが良い会社なんです。」
理由を伺うと、
- 社長室のドアはいつも開いている
- 社員とは気軽に話せる
- 会議でも自由に発言していいと言っている
- 上司にも相談しやすい雰囲気がある
どれも素晴らしい取り組みです。
しかし私は、そんな時に一つだけお聴きすることがあります。
「社員の皆さんも、そう感じているでしょうか?」
実は、この問いから見えてくることが少なくありません。
「風通しが良い」は誰の視点なのか
経営者は、
「いつでも相談していい」
という気持ちでいます。
しかし社員は、
- 忙しそうだから今はやめておこう
- こんなこと聞いてもいいのだろうか
- 反対意見を言って嫌な顔をされないだろうか
そんなことを考えている場合があります。
つまり、
経営者が見ている組織と、
社員が感じている組織は必ずしも同じではありません。
この認識の違いが、組織づくりの難しさでもあります。
本音が出ないのは、人の問題ではない
「もっと意見を言ってほしい」
「もっと主体的になってほしい」
そう願う経営者は多くいます。
しかし、
本音が出ない理由を社員一人ひとりの性格や積極性に求めても、
組織は変わりません。
私たちは、
本音が出ないのは、人の問題ではなく、関係性と組織の構造の問題
だと考えています。
例えば、
- 話しても結局変わらない
- 違う意見を言うと否定される
- 失敗すると評価が下がる
そんな経験が積み重なれば、
誰でも慎重になります。
これは能力ではなく、自然な反応です。
「話せる環境」と「話したくなる環境」は違う
ここで一つ、大切な違いがあります。
多くの会社は、
「話せる環境」
をつくろうとします。
でも、本当に必要なのは、
「話したくなる環境」
です。
その違いは、
制度ではなく関係性にあります。
- 最後まで話を聴いてもらえる
- 違う意見でも歓迎される
- 困ったことを安心して相談できる
こうした日々の積み重ねが、
「また話そう」
という気持ちを育てていきます。
風通しは「結果」であって「目的」ではない
ここで少し視点を変えてみましょう。
「風通しを良くしよう」
という言葉はよく聞きます。
しかし、
風通しそのものを目標にすると、
施策だけが増えてしまうことがあります。
例えば、
- 意見箱を設置する
- 面談を増やす
- 会議で発言を促す
もちろん、それらは大切です。
しかし、
その前に考えたいことがあります。
私たちは、どんな組織を目指したいのだろうか。
この問いがなければ、
風通しは単なる「施策」で終わってしまいます。
ネクサーブの視点
私たちは、風通しの良さを
「話しやすさ」ではなく、理想の未来に向かって率直に対話できる状態
だと考えています。
そのため、組織づくりでは最初に
「どんな組織を目指したいのか」
という未来を経営者と共有します。
未来が共有されると、
意見の違いは対立ではなく、
より良い組織をつくるための新しい視点になります。
だから私たちは、
「風通しを良くしましょう」
ではなく、
未来から時間を流し、対話が自然に生まれる関係性を育てること
を大切にしています。
より詳しく知りたい方へ
風通しの良い組織を支える考え方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
⇒「心理的安全性は "優しさ" ではない」
⇒「対話が組織を変える」
⇒「部下が相談してこない本当の理由」
まとめ
風通しの良い組織は、
「何でも自由に話せる会社」ではありません。
本当に目指したいのは、
理想の未来に向かって、立場を超えて率直に対話できる組織
です。
そのためには、制度やスローガンよりも、
経営者と社員が同じ未来を見つめ、日々の対話を積み重ねていくことが欠かせません。
風通しの良さは、組織づくりのスタートではなく、
未来を共有し、関係性を育んだ先に生まれる結果
なのです。

まずは、あなたの「心から実現したい未来」を
お聴かせください
具体的な施策が決まっていなくても構いません。
整理されていなくても問題ありません。
対話を通じて、これから進むべき方向を
一緒に描くところからはじめましょう。


