管理職がプレイヤーから抜け出せない理由 ― なぜ "任せる" が難しいのか

悩む管理職

はじめに:「いつまでも自分でやってしまう」

中小企業の経営者から、よくこんな相談を受けます。

  • 管理職が部下に任せられない
  • 自分でやった方が早いと言う
  • 部下育成に時間を使わない
  • いつも忙しそうにしている

結果として、

  • 部下が育たない
  • 管理職が疲弊する
  • 組織が属人化する

という状態になります。

しかし実は、

管理職本人に問題があるとは限りません

よくある誤解

この状況を見ると、

「管理職としての自覚が足りない」

「もっとマネジメントを学ぶべきだ」

と考えがちです。

もちろんスキルの問題もあります。

しかし実際には、

役割の転換が起きていない

ことが本質であるケースが少なくありません。

プレイヤーと管理職は仕事が違う

優秀な管理職候補ほど、
もともとは優秀なプレイヤーです。

  • 営業成績が良い
  • 技術力が高い
  • 現場で成果を出してきた

だからこそ昇進します。

しかし、
プレイヤー時代の成功体験が、
管理職になると壁になることがあります。

なぜ抜け出せなくなるのか

①自分でやった方が早い

管理職になっても、
過去の経験があるため、
どうしてもこう考えます。

「説明するより自分でやった方が早い」

確かに短期的には正しいかも知れません。

しかし長期的には、
部下が育つ機会を失います。

②成果の出し方が変わったことに気づいていない

プレイヤーの成果は、
自分の行動で決まります。

一方で管理職の成果は、

部下やチームの成果

によって決まります。

つまり、
評価される対象が変わっています。

③任せることに不安がある

管理職に話を聴くと、
多くの人がこう言います。

「任せたい気持ちはある」

しかし、

  • 品質が心配
  • 納期が心配
  • 顧客対応が心配

という不安があります。

その結果、
仕事を抱え込んでしまいます。

管理職の本当の仕事とは何か

管理職の仕事は、
自分が成果を出すことではありません。

本来の役割は、

  • 人を育てる
  • チームを動かす
  • 判断基準を共有する
  • 成果が出る環境をつくる

ことです。

つまり、

「自分が動く」から「人が動ける環境をつくる」へ

役割が変わるのです。

管理職が変わるために必要なこと

①任せる基準を持つ

すべてを任せる必要はありません。

まずは、

  • 任せる仕事
  • 自分が持つ仕事

を整理することから始めます。

②判断基準を共有する

任せるためには、
結果だけでなく、
考え方を共有することが重要です。

③対話の時間を増やす

育成は、
指示ではなく対話から始まります。

部下が考え、
学び、
成長できる環境をつくることが大切です。

管理職が変わると組織が変わる

組織変革が進まない企業では、
管理職が疲弊しているケースが少なくありません、

一方で、管理職が

  • 任せる
  • 育てる
  • 対話する

ようになると、
組織全体の動き方が変わります。

より詳しく知りたい方へ

管理職育成や自律型組織については、こちらの記事で詳しく解説しています。

⇒「任せても動かない…は本当か?
⇒「小さな会社から始める "自律型組織" のつくり方
⇒「組織はトップで決まるのか?
⇒「対話が組織を変える

まとめ

管理職がプレイヤーから抜け出せないのは、

能力不足ではなく
役割転換が起きていないから

です。

管理職の仕事は、
自分が成果を出すことではなく、
人と組織を通じて成果を生み出すことです。

その転換が進むことで、
組織は少しずつ自走し始めます。

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