部下が相談してこない本当の理由

上司に叱られる社員

はじめに:「もっと早く相談してくれれば良かったのに…」

経営者や管理職の方から、よくこんな声を聞きます。

  • 問題が大きくなってから報告される
  • 締切直前になって相談が来る
  • 勝手に判断して失敗してしまう
  • なぜもっと早く相談しないのか分からない

そのたびに、

「困ったら早く相談してと言っているのに」

と思ってしまうかも知れません。

しかし実は、

部下が相談してこないのには理由があります

よくある誤解

このような状況になると、

「責任感が足りない」
「報連相ができていない」
「もっとコミュニケーション能力を高めるべきだ」

と考えがちです。

もちろん、そのようなケースもあります。

しかし実際には、

本人の能力や意識の問題ではなく、組織の構造や関係性の問題

であることが少なくありません。

本当の原因は「相談しづらい環境」にある

部下が相談しないのではなく、

相談できない

状態になっていることがあります。

例えば、

  • 忙しそうで声を掛けづらい
  • 相談すると怒られる
  • 「まず自分で考えろ」と言われそう
  • 過去に否定された経験がある

このような状況では、人は自然と相談を避けるようになります。

なぜ相談が遅れるのか

多くの組織では、次のようなことが起きています。

①「相談=能力不足」と思っている

真面目な人ほど、

「自分で解決しなければ」

と考えます。

その結果、

問題を抱え込んでしまいます。

②上司の反応が読めない

相談したときに、

  • まず叱られる
  • 原因追及される
  • 否定される

という経験があると、
人は防衛的になります。

③普段から対話が少ない

日常的なコミュニケーションが少ないと、
困ったときだけ相談するのはハードルが高くなります。

相談は、
信頼関係の上に成り立つものです。

相談しやすい組織の特徴

一方で、相談が自然に行われる組織には共通点があります。

①完璧を求めすぎない

相談しやすい組織では、

「困ったら早めに共有しよう」

という考え方が浸透しています。

②問題共有が歓迎される

問題が見つかったとき、
誰かを責めるのではなく、

「どうすれば解決できるか」

を考えます。

③日常的な対話がある

特別な面談だけでなく、
普段から気軽に話せる関係性があります。

上司ができる3つの工夫

相談しやすい環境をつくるために、
今日からできることがあります。

①自分から声を掛ける

「何か困っていることはない?」

よりも、

「最近どう?」
「何か引っ掛かっていることある?」

の方が自然です。

②まず聴く

相談を受けたときは、
すぐに答えを出すのではなく、
まず話を聴いてみましょう。

③相談を評価する

相談があったときに、

「早めに相談してくれてありがとう」

と伝えるだけでも、
次の相談につながります。

相談の量は、組織の健全性を映す

相談が多い組織は、
必ずしも問題が多い組織ではありません。

むしろ、

問題が見える組織です。

反対に、

相談が少ない組織ほど、
問題が表面化していないだけかもしれません。

より詳しく知りたい方へ

相談しやすい組織づくりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

⇒「対話が組織を変える
⇒「心理的安全性は "優しさ" ではない
⇒「1on1がうまくいかないのは "やり方" の問題ではない

まとめ

部下が相談してこないのは、

やる気や能力の問題ではなく
相談しづらい環境や関係性の問題

であることが少なくありません。

相談が自然に行われる組織では、
問題が早く見つかり、
学びが共有され、
成長が加速します。

まずは、

「なぜ相談しないのか」

ではなく、

相談しやすい環境になっているだろうか

という問いから始めてみてはいかがでしょうか。

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