見えている問題を、そのまま「課題」にしてはいけない理由

課題を検討する社員たち

はじめに

「社員に主体性がない。」

「管理職が育っていない。」

「部門間の連携が悪い。」

「若手社員が定着しない。」

組織について経営者の方からお話を伺うと、さまざまな問題が出てきます。

どれも、経営者から見ると切実な問題です。

しかし、ここで注意したいことがあります。

それは、

「目の前に見えている問題が、そのまま取り組むべき課題とは限らない」

ということです。

例えば「社員に主体性がない」からといって、
主体性向上研修を行えば解決するとは限りません。

その背景には、まったく別の原因が隠れているかもしれないからです。

だからネクサーブでは、現状を把握したあと、すぐに施策を考えるのではなく、
一度立ち止まって「本当に取り組むべき課題は何なのか」を整理します。

「問題」と「課題」は同じではありません

例えば、
「会議で社員から意見が出ない」
という状態があったとします。

これは、目に見えている「問題」です。

では、課題は何でしょうか。

「社員の発言力を高めること」

でしょうか。

そうとは限りません。

話を聴いてみると、
「以前、意見を言ったら否定された」
という経験があるかもしれません。

あるいは、
「意見を求められても、最後はいつも上司の結論になる」
と感じているのかもしれません。

そうだとすれば、必要なのは発言力を高める研修ではありません。

上司の関わり方や、会議のあり方、
あるいは安心して意見を言える関係性そのものを見直すことかもしれません。

同じ現象でも、

背景が違えば、取り組むべき課題も変わる

ここを見誤ると、せっかく時間や費用をかけても、組織はなかなか変わりません。

「社員に主体性がない」は、本当に社員の問題でしょうか

もう一つ例を考えてみましょう。

経営者から、

「うちの社員は、言われたことしかやらないんですよ。」

というご相談をいただいたとします。

確かに、表面的には「社員の主体性」が問題に見えます。

しかし、現場を見ていくと、
上司が細かく指示を出しているかもしれません。

何か新しいことを提案しても、
「それは今までやったことがないから」
と却下されているかもしれません。

失敗すると、
「なぜ勝手なことをしたんだ」
と叱られる環境かもしれません。

その状態で、
「もっと主体的に動いてほしい」
と言われても、社員は戸惑います。

この場合、本当に取り組むべきなのは社員の主体性ではなく、

社員が自ら考え、行動できる環境をつくること

なのかもしれません。

少し視点を変えてみませんか?

組織に問題が起きると、
私たちはつい、

「何が悪いのか」

を探そうとします。

でも、少し問いを変えてみてください。

「理想の組織に近づくために、今、何に取り組むことが最も大切だろう?」

こう考えると、課題の見え方が変わります。

例えば、
「社員が意見を言わない」
という問題があったとしても、
目指す未来が、

「社員一人ひとりが自ら考え、挑戦できる組織」

なのであれば、
本当に取り組むべきなのは、
「社員にもっと発言させること」
ではなく、

「違う意見や新しい挑戦を歓迎できる関係性をつくること」

かもしれません。

課題とは、

悪いところを直すために設定するものではなく、
理想の未来へ近づくために設定するもの

そう考えると、組織づくりの見え方は大きく変わります。

すべての問題を解決する必要はありません

組織の現状を丁寧に見ていくと、さまざまな問題が見えてきます。

  • 会議
  • 評価制度
  • 人財育成
  • 部門間連携
  • コミュニケーション
  • 採用
  • 離職

経営者からすると、
「全部何とかしたい」
と思われるかもしれません。

しかし、すべてを一度に変えようとすると、現場は疲弊します。

そして、一つひとつの取り組みが、中途半端になってしまいます。

だからこそ大切なのが、

「今、何に取り組むのか」を選ぶこと

です。

課題整理とは「優先順位をつけること」

では、何を基準に選べばよいのでしょうか?

私たちは単に、
「緊急度が高いもの」
だけを見るのではなく、

「理想の未来に近づくために、今もっとも重要なことは何か」

という視点で考えます。

例えば、
離職が増えている会社でも、
すぐに福利厚生を充実させることが最優先とは限りません。

背景を見ていくと、
管理職と部下との関係性に問題があるかもしれません。

そうであれば、
まず管理職の関わり方を変えることが、
その後のさまざまな問題を改善する起点になる可能性があります。

目の前の問題に一つずつ対処するのではなく、

一つ変わることで、ほかにも良い影響が広がるポイントを見つける

これも課題整理の大切な役割です。

「正しい課題」を探しすぎない

一方で、もう一つ気をつけたいことがあります。

それは、

「本当の課題は何だろう」と考え続け、動けなくなってしまうこと

です。

組織は複雑です。

人と人が関わり、
さまざまな出来事が影響し合っています。

ですから、
「これこそが唯一の原因だ」
と言い切れることは、むしろ少ないものです。

大切なのは、
完璧な答えを見つけてから動くことではありません。

今見えている情報から、
「まずここに取り組んでみよう」
と選択する。

そして実際に動いてみる。

変化を見ながら、
必要であれば軌道修正する。

組織づくりには、そんな柔軟さも必要です。

ネクサーブの視点

私たちは、課題整理を

「問題の原因を特定して、正しい答えを出す作業」

とは考えていません。

理想の未来と現在地を見比べながら、

「未来に近づくために、今、何に取り組むことが最も意味があるのか」

を一緒に考えるプロセスだと捉えています。

その選択が、最初から正しいかどうかは分かりません。

だからこそ、
実行し、
変化を見て、
対話し、
必要なら修正する。

私たちは、外から「御社の課題はこれです」と答えを与えるのではなく、
経営者や社員の皆さんと一緒に考え、選び、
その結果から学びながら前へ進むことを大切にしています。

Nexaube Value

選択を正解にする伴走

組織づくりには、最初から分かっている「正解」があるわけではありません。

会社によって、
歴史も、
働く人も、
文化も、
目指す未来も違います。

だから私たちは、

「正しい答えを探すこと」よりも、「選んだ答えを正解にしていくこと」

を大切にしています。

考え、選び、行動する。

そして、結果を振り返り、必要なら変える。

そのプロセスを繰り返すことで、その会社ならではの組織づくりが形になっていきます。

私たちは、答えを渡して終わるのではなく、

その選択が正解になるまで、一緒に考え、
行動し、修正していく伴走者でありたい

と考えています。

より詳しく知りたい方へ

ネクサーブの組織づくりについては、こちらの記事もぜひご覧ください。

⇒「組織を変えようとして、最初に「施策」を考えていませんか?
⇒「なぜ私たちは「経営者ヒアリング」から始めるのか?
⇒「私たちが「理想のゴール」を最初に共有する理由
⇒「理想の未来を描いたあと、なぜ「現状認識」が必要なのか?

まとめ

組織の中で起きている「問題」と、
本当に取り組むべき「課題」は、
必ずしも同じではありません。

だからこそ、
目の前の問題にすぐ対処するのではなく、
まず理想の未来を描き、
現在地を知り、
その間にあるギャップを見ていくことが大切です。

そして、

「未来へ近づくために、今、何に取り組むのか」

を選ぶ。

その選択に、最初から絶対の正解があるわけではありません。

大切なのは、
選んだあとに行動し、
変化を確かめ、
必要なら修正しながら前へ進むことです。

課題整理とは、
問題点のリストをつくることではありません。

理想の未来へ進むために、「次の一歩」を選ぶこと

そして、その一歩を正解にしていくこと。

それが、私たちネクサーブが大切にしている組織づくりです。

まずは、あなたの「心から実現したい未来」
お聴かせください