理想の未来を描いたあと、なぜ「現状認識」が必要なのか?

現状分析のレポート

はじめに

前回の記事では、私たちが組織づくりの最初に「理想のゴール」を共有する理由についてお伝えしました。

では、理想の未来が見えてきたら、次に何をするのでしょうか?

「目標が決まったのだから、具体的な施策を考えるのでは?」

そう思われるかもしれません。

しかし、ネクサーブでは、すぐに施策を考えることはしません。

次に行うのは、

「今、組織はどのような状態にあるのか」

を丁寧に見ていくことです。

私たちは、これを「現状認識」と呼んでいます。

ゴールだけでは、進む道は決められない

例えば、旅行をするときのことを考えてみてください。

目的地が決まっていても、現在地が分からなければ、
どの道を通れば良いのかは分かりません。

組織づくりも同じです。

例えば、

「社員一人ひとりが自ら考え、行動できる組織にしたい」

という理想のゴールを描いたとします。

では、現在の組織はどうでしょうか。

社員は本当に指示がなければ動かないのでしょうか。

それとも、自分で考えて動こうとしても、
上司が先回りして指示を出しているのでしょうか。

あるいは、失敗したときのことを考えて、
動けなくなっているのでしょうか。

同じ「社員が主体的に動かない」という現象でも、
その背景は会社によってまったく違います。

だからこそ、施策を考える前に現在地を知る必要があります。

経営者から見える組織と、社員から見える組織は違う

ここで大切なのが、

「誰から見た現状なのか」

という視点です。

例えば経営者は、

「うちは社員が自由に意見を言える会社だ」

と思っているかもしれません。

しかし社員は、

「意見は聞かれるけど、結局は社長が決める」

と感じているかもしれません。

管理職は、

「部下に任せている」

と思っていても、

部下は、

「最後は上司の意見に合わせなければならない」

と感じているかもしれません。

どちらが正しく、どちらが間違っているということではありません。

立場が違えば、見えている景色も違う

組織では、それが自然なことなのです。

「問題点探し」にしてしまうと、本当の姿が見えなくなる

現状認識というと、

「会社の問題点を洗い出すこと」

だと思われるかもしれません。

しかし、私たちは少し違う捉え方をしています。

問題点だけを探そうとすると、

「誰ができていないのか」

「どの部署に問題があるのか」

という話になりやすいからです。

そうなると、人は自分を守ろうとします。

「自分の部署は悪くない」

「それは経営の問題だ」

「現場のことを分かっていない」

こうした状態では、本当の現状はなかなか見えてきません。

現状認識で大切なのは、犯人を探すことではありません。

「今、この組織では何が起きているのだろう」

と、みんなで同じ景色を見ようとすることです。

少し視点を変えてみませんか?

もし、組織の現状を見る目的が、

「悪いところを見つけること」

ではなく、

「理想の未来との距離を知ること」

だとしたら、どうでしょうか。

例えば、

「社員が自ら考え、行動できる組織」

という未来を目指しているのであれば、

「主体性がない社員は誰か」

を探す必要はありません。

それよりも、

  • 社員が自分で判断できる情報は共有されているか
  • 上司は部下に考える余白を与えているか
  • 失敗から学べる環境になっているか
  • 意見を安心して言える関係性があるか

といったことを見ていく方が、ずっと意味があります。

すると現状認識は、

「できていないこと探し」から、「未来へ進むための現在地確認」

へと変わります。

現状認識には「対話」が欠かせない

組織の現状は、数字だけでは分かりません。

もちろん、
離職率や残業時間、売上、生産性、社員サーベイなど、
客観的なデータは大切です。

しかし、それだけでは見えないものがあります。

「なぜ相談しづらいのか。」

「なぜ会議で意見が出ないのか。」

「なぜ管理職は部下に任せられないのか。」

その背景には、人と人との関係性や、それまで積み重ねてきた経験があります。

だからこそ、私たちは現状を理解するときにも「対話」を大切にしています。

経営者だけでなく、管理職や社員など、
それぞれの立場から見えている景色に耳を傾ける。

その違いを否定するのではなく、

「なぜ、そう見えているのだろう」

と一緒に考える。

そこから、組織の本当の姿が少しずつ見えてきます。

認識の違いは「問題」ではない

現状認識を進めると、
経営者と社員、
上司と部下、
部門と部門で、
認識が大きく違っていることがあります。

でも、その違い自体が悪いわけではありません。

むしろ、

認識の違いが見えたことが、組織づくりの大切な一歩

だと私たちは考えています。

違いが見えなければ、対話は始まりません。

「そんなふうに感じていたんだ。」

「こちらからは、こう見えていた。」

そんな対話が生まれることで、お互いへの理解が深まっていきます。

そして、その積み重ねが信頼につながります。

ネクサーブの視点

私たちは、現状認識を「組織の悪いところを診断すること」とは考えていません。

理想の未来と現在との間に、
どのような違いがあるのかを一緒に理解するプロセス

だと考えています。

そのために大切なのは、
外から「御社の問題はこれです」と答えを出すことではありません。

経営者、管理職、社員。

それぞれが見ている景色に耳を傾け、
その違いも含めて組織の現在地を理解していくことです。

そこに必要なのは、評価や批判ではなく「対話」です。

そして、安心して違う意見を出せる関係性があって初めて、
本当の現状が見えてきます。

だから私たちは、

現状を知ることそのものが、組織の対話と信頼を育てる機会になる

と考えています。

Nexaube Value

対話と信頼

私たちは、組織づくりに「唯一の正しい見方」があるとは考えていません。

立場が違えば、見える景色も違います。

大切なのは、その違いをなくすことではなく、お互いの考えに耳を傾け、

「なぜ、そう見えているのだろう」

と対話することです。

対話によって相互理解が生まれ、相互理解の積み重ねが信頼を育てます。

そして信頼があるからこそ、
人は率直に話し、自ら考え、行動できるようになります。

私たちは、組織を変えるための手段として対話を使うのではなく、

対話と信頼そのものを組織づくりの土台

として大切にしています。

より詳しく知りたい方へ

ネクサーブの組織づくりについては、こちらの記事もぜひご覧ください。

⇒「組織を変えようとして、最初に「施策」を考えていませんか?
⇒「なぜ私たちは「経営者ヒアリング」から始めるのか?
⇒「私たちが「理想のゴール」を最初に共有する理由
⇒「「うちは風通しが良い会社です」と思っている会社ほど危ない理由

まとめ

理想のゴールが決まったからといって、すぐに施策を始める必要はありません。

まず必要なのは、

「私たちは今、どこにいるのか」

を知ることです。

そして、その現在地は、
経営者だけの視点では見えてこないことがあります。

管理職には管理職から見える景色があり、
社員には社員から見える景色があります。

それぞれの声に耳を傾け、違いを知り、対話を重ねる。

その中から、
理想の未来と現在との「ギャップ」が見えてきます。

そして次に初めて、

「では、私たちは何に取り組むべきなのか」

を考えることができます。

組織づくりは、
問題点を探すことではありません。

理想の未来を共有し、現在地を知り、
その間にあるものを一緒に考えていくこと。

私たちは、そのプロセスそのものが、
組織を少しずつ変えていくと考えています。

まずは、あなたの「心から実現したい未来」
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